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[雑記]サイレン・マゾヒズム

寝る前に、サイレン実況動画を観るのにハマっている。


“サイレン”というのは、ご存知、PlayStationのホラーゲームである。内容は、“屍人”なるゾンビが徘徊するゴースト・ヴィレッジを舞台に、様々なミッションをこなしていく、というもの。



これが怖い。

部屋の電気を完全に消して、布団にうつ伏せになりながらipadで観賞するのだが、怖すぎて「あひゃー」と涎を垂らしてしまうほど恐ろしい。


ならば何故、毎晩観賞に耽るか。何を隠そう、その「あひゃー」に少々快感を覚えているのだ。快感が、習慣を作っているのだ。


はて、マゾヒズムに目覚めたか、と自問してみたが、答えは否、私は生来マゾであったことを思い出し、ではなぜ習慣化するほどの快感を覚えているのか、疑問は振り出しに戻る。


快感を、欲求が満たされたときに得られるもの、と簡単に定義すれば、私は自分でも自覚し得ない欲求を抱えていることになる。潜在的な欲求、そう、本能に近いものだ、




緊張だ。




緊張したいという欲求に違いない。

思えば最近はあまりに緊張感に欠けた生活をしていた。わいのことはもうええ、もう雑巾にでもしてくんなはれ、と言わんばかりの履き古したトランクスばりの怠惰な一日を過ごしていた。「怠惰な」は違うな、もうその言葉にも聞き飽きた。ただ伸び伸びした、しすぎた生活をしていた。


ならば他の事で、何か能動的な事柄で緊張感を味わえよお前、という結論を導き出し、少しばかりの新たなモチベーションを残してこの考察は終わるのだが、書きたかったのはこの事ではない。



年齢と共に、どこか無感覚になっている、という確信である。



小学校の頃、月曜日と言えば、金○一少年の事件簿とコ○ンが立て続けに放送され、晩御飯時にそれを観ていた私は、そのあと怖くて二階に上がれず、トイレにも行けぬ少年であった。


それなのに今は、怖さの点で勝るとも劣らないであろうサイレンを、真っ暗な部屋で観ては「あひゃー!」と涎を垂らしてニヤニヤしている。


楽しむ余裕が出来たのだ、客観視できるようになったのだ、といえば聞こえは良いが、年を重ねるごとに共感できる事柄が増える一方で、共感できない事柄、自分から遠いと判断した事柄に対する耐性が付きつつあるように感じるのだ。




「30代や40代のアーティストが斬新なものを生み出して社会に貢献できることはめったにない」

とはかのスティーブ・ジョブズの言葉である。


クリエーティブなこと、と書けば少々胡散臭いが、何かをする上で、時間があまりない、少なくともそう思っていた方がいいと自覚し、私は少々、焦っている。



焦りながら、今日もサイレンを観る。



(Kid M)
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Comments: 4

msk URL 2011-11-02 Wed 23:08:29

良いですね、こういう記事も楽しみにしています!

balinana URL 2011-11-08 Tue 05:11:37

無感覚なのを実感するために
いろいろな耐性を試している感じもありますね。
年をとるにつれて感覚がフラットになっていくような。

私もここ数日、突然に緊張と痛みを味わいまして
それまで伸び伸びし過ぎていた事を実感しました。

Kid M URL 2011-11-08 Tue 09:19:29

mskさん
はじめまして。読んでいただけて光栄です。駄文で恐縮です。

Kid M URL 2011-11-08 Tue 09:34:43

balinanaさん
はじめまして。拙文、読んで頂き有難うございます。確かに、そういった側面もあると思います。無感覚になった自分を少し嬉しく感じることもあるんですよね。窺い知るに至らず恐縮ですが、お身体大事になさって下さい。

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